車や家の鍵開けが高すぎる件について解説
「鍵開け8,000円~と書いてあったが30,000円も取られた。」「家の鍵開けで11万円も取られた」などの鍵屋さんによる高額請求が起こっています。ただ、これが必ずしも高額請求とは限りません。
今回は、どこからが高額請求なのか、費用相場から解説したいと思います。また、高額請求を受けた時の対応についても解説します。
車の鍵開けの料金相場
まず、車の鍵開けの料金相場から解説します。なぜ、それくらいの料金がかかるのか理解していただければと思います。
JAFに依頼した時の料金相場
ロードサービスのJAFにインロックの開錠を依頼すると、15,230円かかります。JAF会員なら無料です。鍵の種類と時間帯に関係なく同じ料金で行ってくれます。
JAFに依頼した時の料金相場の秘密
JAFの会員になるには年6,000円ほどかかります。JAFを利用しなくても毎年費用を払うので、JAFは安定した収益を得ることができます。そのため、1件1件の費用を高くしなくても、安定して事業を続けることができます。
また、鍵開け以外にも牽引や修理など多くのサービスで収益を上げられるので、比較的安い料金で鍵開けを行えるのです。
鍵屋に依頼した時の料金相場
鍵屋さんに車の鍵開けを依頼すると、15,000円~20,000円ほどかかります。これは、ギザギザした鍵の場合です。
比較的新しい車によく見られるウェーブキーになると、20,000円~30,000円ほどになります。鍵開けが難しい鍵の種類で、鍵開けに技術が必要なので、料金が高くなります。
外国車や高級車になると、さらに値段が高くなる可能性があります。
鍵屋さんに依頼した時の料金相場の秘密
鍵屋さんはJAFのように会員サービスを行っていないため、安定した収益を得ることができません。そのため、1件1件の料金を多少高くしないと事業継続が難しいです。
また、JAFにはない開錠技術やイモビライザー登録も持っているので、その分の技術料が上乗せされています。良いサービスにはお金がかかるということです。
自動車保険の付帯サービスの料金相場
自動車保険の付帯サービスだと、車の鍵開けは無料です。ただし、契約内容や保険会社によってサービスの有無や利用回数が決まっています。
自動車保険の付帯サービスの料金相場の秘密
自動車保険は毎月保険料を徴収しているので、安定的に収益が入ってきます。また、自社で鍵開けの人員を用意するのではなく、ロードサービスを外注してます。そのため、利用した時に費用が発生するため、利用されなければ費用がかかりません。
無料でも安定した収益と都度払いなので、無料でもロードサービスを提供できるのです。
車の鍵開けはどこからが高額なのか
車の鍵開けの料金相場について解説しました。では、実際にどれくらいなら高額請求と言えるのでしょうか?私なら、ギザギザの鍵なら3万円以上、ウェーブキーなら4万円以上だと思います。
基準をJAFで考えて、鍵開けの技術や出張料などを加味した結果です。ただ、料金設定は鍵屋さんの自由ですし、作業前に料金を提示するので、犯罪ではありません。鍵開けには感謝しなくてはいけませんし、鍵を開ける技術や道具、人件費の対価はしっかりと払う必要があると思っています。
家での鍵開けの料金相場
次は、家の鍵開けの料金相場をご紹介します。鍵の種類ごとにご紹介しますので、あなたの家の鍵の種類のところを見てください。
ギザギザの鍵の鍵開け相場
ピンシリンダーやロータリーディスクシリンダーなどのギザギザの鍵開けの料金相場は、15,000円~20,000円とされています。頑張ればピッキングで開けられますし、交換になってもそこまで部材代が高くないので、費用を抑えられます。
防犯性の高い鍵の鍵開け相場
ディンプルキーやウェーブキーなどピッキングが難しい鍵の場合は、20,000円~30,000円が相場とされています。どうしてもピッキングで開けることができないので、ドアスコープなどから開ける迂回開錠になるので、若干費用が高くなります。迂回開錠だとしても、サムターンに防犯対策がされていれば、料金がさらに高くなります。
破壊開錠も難しい上に、部材代も高いので30,000円で収まらないことも多いです。
特殊な鍵の鍵開け相場
電子錠やカードキーの場合は、50,000円ほどかかると考えています。ただ、電子錠などに関しては料金設定を行っていることはあまりないです。
開け方としては、電子錠そのものを破壊するか、迂回開錠か、デッドボルトを破壊するかのどれかです。
迂回開錠なら30,000~50,000円で済むことがありますが、破壊開錠になると高額になりやすいです。
家の鍵開けはどこからが高額なのか
家の鍵開けは、大体3万円が相場だと思います。ディンプルキーなら5万円以上なら高額だと考えています。おそらく、出張鍵屋さんに依頼すると5万円くらいかかるので、それくらいは覚悟しましょう。
それ以上なら高額請求になるので、依頼しないか値引きした方が良いです。
鍵開けが高額なりやすい状況
全てが高額請求だとは限りません。高い料金であってもそれが妥当なことがあります。どのような時に高額になりやすいのでしょうか?
特殊な加工をしてある
鍵穴が塞がっている、覗き穴がない、サムターンが回りにくくなっているなど、鍵周りの防犯性が高いほど、料金が高くなりやすいです。
それだけ鍵を開けるのが難しいので、料金も高くなければ作業に見合いません。
ただ、説明もなく不当に高い場合は疑った方が良いです。
鍵の部材代が高い
破壊開錠の場合、新しい鍵に交換しなくてはいけません。防犯性の高いディンプルキーや電子錠などの場合、部材代そのものが高いので、費用も高くなります。
ただ、インターネットなどで調べた部材代よりも倍以上の値段になるなら、一言聞いてみた方が良いです。
鍵開けが夜間であった
夜間や早朝の鍵開けには、深夜の割増料金がかかることが多いです。法律で、22:00~5:00までの労働には、25%の割増賃金を支払うことが決められています。
その賃金分を深夜料金としてお客様に負担してもらうのです。これがないと、企業も赤字になってしまうかもしれないので仕方がないと思ってください。
鍵開けが高すぎると思ったら
どう考えても鍵開けが高いと感じたら、どのように対応すれば良いのでしょうか?返金などは可能なのでしょうか?
会社に問い合わせてみる
事前に説明を聞いたとは言え、なぜなのか納得できない場合は、会社に聞いてみましょう。なぜその料金になったのか教えてくれます。
消費者センターに連絡をする
個人としての立場は弱いので、消費者センターを利用しましょう。そうすれば、あなたの代わりに異議申し立てをしてくれることがあります。
しかし、値段は会社が決めるものであり、契約書にもサインがあるとなると、料金がだとうだと判断され、何もなく終わることもあります。
クーリングオフを行う
冷静な判断ができない状態で契約してしまった時のために、クーリングオフ制度が設けられています。消費者庁は法律の解釈を変更し、広告の料金と実際の料金が大きく異なる場合はクーリングオフができるということになりました。
そのため、広告で料金が一番安いものしか書いていなかったのに、合意した時の料金が何十倍にもなったならクーリングオフできます。
ただし、広告の料金との開きに妥当性がある場合や、電話などで料金の説明があった、冷静な判断ができる状態にあったなどがあれば、クーリングオフができない場合があります。詳しくは消費者センターに聞いてみましょう。
高額請求は悪だが、なんでも間でもぼったくりだと思わないように
鍵屋さんはボランティアではないので、多少の金額がかかることは想定しましょう。また、技術力には経験などが投資されているので、原価で考えるのも合理的ではありません。
「数分で開いたのに3万円もかかった」というのは反対で、「技術力があるから数分で開いた」というのが正しいです。すぐに家に入れるのが鍵屋さんにとっては良いサービスなのです。
ただ、高額すぎる料金は妥当ではなく、消費者を傷つけているので、そこはしっかりと対応しましょう。
この鍵屋さんに電話してみよう
どこの鍵屋さんに依頼すれば良いのか分からない方は、ぜひカギの救急サポートセンターに電話してみてはいかがでしょうか?
全国に拠点があるので、どこから電話しても大丈夫(一部対応できない地域もあります)年中無休なので、土日祝日でも対応してくれます。
また、見積もりも無料なので、値段に納得できなかったら依頼しなくても大丈夫です(緊急時の依頼の場合、キャンセル料が発生することもあります)。
作業前に見積もりをしてくれたり、テレビ出演もしていたり、安心できる部分の多いカギの救急サポートセンターに、一度お問い合わせだけでもして、料金などを確認してみましょう。
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